久佳乃Blog

個人練習の有用性となぜボイストレーニングなのか?について

最近見つけた本で、内向型人間の時代 susan cainがあります。
わたしも内向型人間なので、思わず手にとりました。

とここでおそらく、わたしをよく知っている方は
「ひかりさんが内向型?そんなことはないでしょう!」
と異議を唱えられるかもしれません。
つい先日も、ある友人に
「人前で話すことになんの緊張も起きないタイプだったんでしょう?」
と言われましたが、いえいえ、なんのなんの。
それはそれは、わたしは人並み以上に内向的な人間なのです。

小学低学年の時代、友達に筆箱を見せてほしくても見せてと言えない、
市バスに乗って、二人がけの席の奥に座ったところ、通路側にだれかに座られたら、
自分よりも先に降りてもらえることだけを祈るようなそんな子でした。

ごく親しい友達の中では雄弁で、多人数になるともの静か、そういうところが
クラスでいちばん元気の良い、所謂リーダータイプの女の子からは好かれ、
マスコットのように隣に侍らされていました(苦笑)

この本は社会、特にビジネスシーンにおいて、外向型の人間がとかく好まれる傾向にある
といわれる現代の中で、社会を変える静かな人の力について、さまざまな研究のデータをもとに
著者の考えがまとめられている内容になっています。

こうして読んでみると、自分の半生もいち研究者に臨床をされた気分になります。

わたしは今年、40になるわけですが、ここにきてやたらと思うことがあるのです。
それは、もうこれから先の人生はもの静かに過ごしていきたい、そんなところです。

あれだけ饒舌になっててよく言うよ〜!と言われることでしょうが、
人前で話す機会が増えれば増えるほど、自分がある程度の口数を超えると不安になってくるという、
なんとも異様な感覚が襲ってくるのはごく最近のことではありません。

2012年にiTunesにて発表させていただいたアルバム、
No Whereの中のシングル、『No Where』にもこういった自分の内面が歌詞となって表れています。こんな感じです。

 わたしがもっと寡黙だったら
  あなたはもう少し近くにいてくれたかもしれないのに
  未熟なわたしはこの胸の想いをだれかに伝えたくて
  限られた言葉を川に流してしまった
  流しながら気づいていたの 
  あなたは遠くへ行ってしまうこと

うーん、自分で書いてても何を思って書いているのかわからない...
というのはいつものことなんですが、(自動書記です、ほんとに)
言葉である限りは、こうして書き記しておけば、または自然とついてくるメロディに乗せて
歌にでもしてしまえば、なんとなくそこから意味を見出だそうとするわけで、
後から客観的に自分の書いた(自動書記した)詩を読んで、なんとなく、
ああ、わたしにとって言葉は、温めて、温めて、温めてからやっと、口にしたいものなんだなあと。
そうでなければ、わたしにとって必要なあなた(あなたと呼ぶもの)は、
いずれわたしのもとを去っていってしまうのではないか、という不安が常につきまとっている、
という心の情景が見えてくるわけであります。

こんな詩を書く人間が、外交的な人間といえるでしょうか??
とまったく自分よがりな証明をしていますが...
今日は久しぶりのブログで書きたかったのはここからです。

孤独なほうが練習がはかどる!あるいは、
クリエイティビティがあがる!というデータを見つけました。

心理学者のアンダース•エリクソンが同僚らとともに実施した有名な実験でのこと。
ベルリン音楽アカデミーの教授の協力を得て、バイオリン専攻の学生を3つのグループに分けた。
第一のグループは、将来世界的なソリストになるほどの実力の学生たち。
第二のグループは、すぐれているという評価にとどまる学生たち。
第三のグループは、演奏者にはなれず、バイオリン教師をめざす学生たち。
彼ら全員に時間の遣い方について同じ質問をする。

その結果、グループごとに驚くべき違いがあることがわかる。
彼らが音楽関連の活動にかける時間は同じで、週に50時間以上だった。
だが、上位二つのグループは音楽関連の時間の大半を個人練習にあてていたということだった。
具体的には一週間に24.3時間、一日あたり3.5時間。
対して第三グループが個人練習にあてる時間は、一週間に9.3時間、一日あたり1.3時間だけだった。

第一グループの学生たちは、個人練習をもっとも重要な活動だとし、すぐれた音楽家たちは
たとえ集団で演奏する者であっても、個人練習が本当の練習であり、集団でのセッションは
「楽しみ」だと表現する。

その後もチェスに心得のあるエリクソンは言う。
ひとりで練習したり学習したりすることが同じような結果をもたらす。
チェスの世界でも「ひとりで真剣に学ぶこと」がプロのチェスプレイヤーになるスキルを得るか
どうかの指針になると。

いったいなぜ、孤独はこれほど魔法のような働きをするのだろうか。
ひとりでいるときにだけ集中的実践が可能になり、それこそが多くの分野において驚異的な
成果をもたらす鍵なのだとつづく。

わたしのところにも、このほぼ10年の間に、
友達と一緒にボイストレーニングを受けたいのですがお願いできますか?
という申し出がこれまでに数件かあり、直感でたぶんダメだろうなあと思いながらも
一度は試してみてやっぱりダメだったので、それからは断っているという例があります。

直感でたぶんダメだろうと思ったのは、演奏者はひとつの楽器を演奏する者として
独り立ちできてはじめて、集団での即興的かつお互いを尊重し合うパフォーマンスの向上に
つながる、ということをこれまでの経験でなんとなく知っていたからだろうと推測します。

たぶんダメだろうとは思うけど...とは言わなかったと記憶していますが、
予想に反せず、その自称未来のボーカルグループのメンバーさんたちは
なんやかやと空中分解してしまいました。
ひとりだけどうしても続けたいというような意志を伺いましたが、ひとりになった途端、
トレーニングに集中することよりも、どうしていいのかわからないことのほうに気持ちが集中するようでした。

だからわたしが思いますのに、ひとりで何かに真剣に取り組んだことのある経験というのは、
なにも音楽だけに限らずいろいろな分野で、けして見過ごせないほどの大きな下支えと
未来の可能性を量る基準に、私たちの知らない間になっている可能性が非常に高いということです。

ひとりで長時間、何かに真剣に取り組んだことのない人は、いつもだれかと一緒じゃなければ
なにもできない自分を感じたり、集中の仕方がわからない、何をどうがんばればいいのかわからない、
集団の中でも自分はどう振る舞えばいいのかがわからない、というようなことに
なってくるのではないでしょうか。

思えばわたしが十代にやってきたことは、5歳からはクラシックピアノ、8歳からは
スピードスケート、12歳からは陸上、15歳からはバドミントンとバンド活動、
18歳で一人暮らしと、おのずと個人の力がどうしても成果として目立ってくるものばかりを
選んでやってきたように思えます。

そういうところで、苦しくたって、緊張したって、やるときはやるしかない、という独り立ちを
獲得してきたのかもしれません。

大人になると、またはまだ十代でも、ある程度、歳を重ねてくると、
個人の力を目立たせないようにやっていけるようになるという気配を感じます。
どうぞどうぞ的な譲り合いや、わたしなんてそんな...というほんとうの謙虚とは違った態度などで
自分をわからなくしてしまうのは、非常にもったいないことです。

ですからわたしは、久しぶりの投稿で声を大にして言います(笑)

もっと個人の力を伸ばす練習を!
真剣に取り組める何かを見つけて、たったひとりからはじめてみよう!

で、ここで思いきり宣伝ですが...(笑)

裸一貫、なにも揃えず、ひとりですぐにはじめられる、
ボイストレーニングのススメ。

を多いにお薦めいたします。

もちろん、この日記を読んでくださっているみなさんお一人お一人が、ほんとうに真剣に
なにかに取り組める毎日が今日から、または明日からでもスタートしましたら、
わたしはそれで十分幸せでございます。

はぁー、今日も久しぶりのブログ、長文を更新しました。
今年に入ってから特に、自分の半生(希望は3分の1生)を振り返るとともに、
これからの明るい未来設計や実践のために内向していたので、
ブログもFacebookもお留守になっていました。

これからも内向しながら、外向しながら、孤独と集団を愉しみながら
やってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

久しぶりのブログを読んでいただき、ありがとうございます!

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2014.05.25 | 音楽のある生活


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